1月7日
あの子の暮らした街へと高速を走る。
天気予報は荒れ模様と報じるから
随分 夫は気をもんでいたが、なぜか私は不安が無かった。
そして 不思議なくらい晴れた綺麗な山並みまでみれた。
思えば、あの子と出かけたときも 天候には恵まれた。
「守ってくれているんじゃない?」
…「優しかったからな…」
そうだあの子は優しかった。私の渇望していた物を あの子は私にくれていた。
コミニュケーション能力というものの成長に時間がかかる人達が存在するという事を はじめに気付かせてくれたのもあの子だった。
それは人により形を変え、見え隠れしていると…
途中でお菓子を買った時のお釣りが 凄く煙草臭くて閉口した。あの子も匂いには敏感だったっけね…
ホテルについて夕食を買いに出ると雪が降り出している。明日は積もるらしい。
雪の歩道を踏みしめて歩く。
きっと 毎年この季節には くり返すだろう。