ココロのカケラ

あの子のいた軌跡

2月15日

 病院を変えて 一週間たった
薬が変わったせいか すごく心が平坦な感じがする
起伏がなくなったというか 今まで一日に数度は涙が溢れてきていたのが あの子の事を考えていても 涙は溢れないようになって たった一粒の薬でこんなに変わってしまう自分に 罪悪感さえよぎる 
これを 理性的と言っていいのかわからないけれど 自分の話し方などで 順序良く話さないせいで傷つけたり 誤解させたりの欠点に目が行けるようになりつつある



 あの子が 今 どうしているか知りたいけれど 確証は持てないものだし
まだ この世にいるなら 私たちが 暗くなっていたらそばに居づらいよね
あの世にいるなら 何も悪いことしてないから天国にいるのだし 心配いらない


あの子は何も 悪いことしていない
わるいのは あの子の特性を わかっていながら そのうちになんて考えて
あの子に 負荷がかかっているのに向かいあうのが 遅くなりすぎた私だ


謝りながら 思い出を大切にしながら 過ごしてゆこう
祈りながら 今も 大切にしながら 暮らしてゆこう





さぁ またくすりを貰ってきて やるべきことをこなそう

2月10日

 あの子の名前と夫の名前と 連名で保険会社から更新の案内がきている。
あの子は 私たちが引っ越してから来たことは無かったから、唯一あの子の名前で今の住所にくる手紙だ。
下の子にも 同様に届いていて、毎年「契約内容に変更なし」で更新するつもりでいた。
でも 今年は あの子のだけ 「継続しません」
もういないのは わかっているはずなのに、宛名を見てるとなけてくる。

20919人

 2020年の自分からなくなってしまった人の数が 発表されていた。



じゃあ

その家族や親しい人は もっとたくさんいるよね。


いま、あの子はどうしているのだろう…

確証が欲しい気がして、なんでも見てみる。


霊能者と名乗る人なのか、「自死者は、罰を受ける、成仏は難しい。」と発言している。


…生きてる間 辛く追いこまれて なくなってからもなの?…



その人は 抑止力になればのつもりなのだろうか… でも、その境地の本人がそういう物を読むだろうか…


遺族のほうが多いのに その人達の目に入るとは思わないの?



賞罰では 人は止められないと思う



本当に、見えているのかもしれないけれど…